トラックの選び方
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まずトラックとは
Prime 信太郎です。
デッキを選ぶことが出来たら、次はトラックです。ここで多くの方がつまづくので、しっかりと説明させて頂きます。スケートボードはつま先に体重を掛けると、お腹側に曲がりかかとに体重を掛ければ背中側に曲がります。トラックはスケートボードの足回りの中心部で、その曲がり具合を左右します。そしてトリックを行うときにテールを弾くタイミングもトラックによって大きく変わってきます。
ブランドによってどう違う?
Primeで取り扱う世界トップシェアのトラックブランド4社を例に説明させて頂きます。
INDEPENDENT TRUCK
ロゴだけならスケーターならずとも見たことがあるでしょう。
老舗中の老舗。通称「インディ」です。4ブランドの中でACE TRUCKと並び可動域が広く、ターン性能に秀でています。車高が高く、55mmくらいのウィールでもスペーサー無しで装着出来ます。またテールの叩き心地が比較的軽く、クイックな動きにも対応できます。オールラウンドなスタイルに対応し、世界で1.2を争う人気ブランドです。
VENTURE TRUCK
4ブランドの中で、可動性が硬く、最も安定性に優れています。体重を掛けた時に傾く幅が狭い、グラつきにくいと評価されています。PAUL RODRIGUEZ、PJ LADDなどを始めとしたテクニカルなスタイルを持ったプロライダー達に愛好されているのも魅力。また東京五輪を制した日本を代表するスケーター堀米雄斗もサポートされています。テールをしっかりと蹴ってヒットさせるトラックで、タイミングが取りやすいと評価されています。
THUNDER TRUCK
4ブランドの中で最も軽量なことで知られます。また車高が低く、HIでも他のトラックのLOくらいの高さです。車高が低いのですが、しっかりと可動域がありオールラウンドなスタイルに対応します。圧倒的な軽量さで、全てのトリックに力を必要としません。
ACE TRUCK
4ブランドの中でINDEPENDENT TRUCKと並び可動域が広く、ターン性能に秀でています。2007年に立ち上がった比較的若いトラックブランドですが、高いターン性能と反応のよいテールヒットでシェアを拡大中。美しいフォルムにも注目です。日本でもユーザーが多く上記の3大有名トラックに次ぐ人気となっています。
トラックのLO、HIってなに
ブランドを選んだら、次にぶつかるのはHIとLOの違いです。まず文字の通り、HI、LOとはトラックの車高の高さを表します。(物によってHIはSTANDARDと表記される場合もあり)それでは車高が違うと何が変わるのか。
- HI
1.車高が高いので、まず大きな口径のウィールが装着出来ます。(55mmくらいまで)
2.トラックの可動域が広く、よりクイックにターンする事が出来ます。
3.トリック時、テールを弾くタイミングがLOよりやや遅れます
- LO
1.車高が低いので、53mmくらいまでのウィールが装着出来ます。
2.トラックの可動域が狭く、ターン性能が若干落ちます。安定感は増します。
3.トリック時、テールを弾くタイミングがLOより早まります。
代表的なHIとLOの比較を主観で書いてみました。よく「初心者はLOを使え!」や「HIはオーリーが高くなる」という記事を見ますが、僕はそんなことは無いと思います。
"LOもHIも一長一短"
スケートボードを続けるうちに出来てくる「好み」なんです。LoよりHIの方がタイミングが自分に合っていればオーリーは高くなります。その逆だってもちろんあります。
惑わされず、まずは好きな物を使ってみる事が大切だと思います。
トラックの重さで何がかわる?
スケートボードにはエンジンも、翼もありません。人間の力だけで、操る物です。
個人の運動能力の事はさておき、「重量」はパフォーマンスを左右します。
例えば自転車は軽ければ軽いほど、早く走ることが出来ます。競輪選手はレースでは軽量化する為に、ブレーキすら取ってしまいます。乗り物全てに言えることかも知れませんが、スケートボードも軽いほど、少ない力で操れる事が出来ます。
軽量化というのは、とにかくわかり易く、効果がすぐに出るカスタムです。
INDEPENDENT TRUCKを例に見ていきましょう。
上の写真のキングピン(トラック中央のピン部分)を見て下さい。
右 : スタンダードなモデル。
左 : 軽量モデル。ピン部分が空洞になっています。
上の写真のシャフト部分を見て下さい。
右 : スタンダードなモデル。
左 : 軽量モデル。シャフト部分が空洞になっています。
上の写真のベースプレート部分を見て下さい。
右 - スタンダードなモデル。
左 - 軽量モデル。右と比較して3分の2くらい薄型なのが分かります。
ベースプレート部分を違う角度から。
右 : スタンダードなモデル。
左 : 軽量モデル。薄型なのに加え、肉抜きが施されているのが分かります。
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軽量モデルの構造を比較しながら見て頂きました。では軽いと何が変わるのか。自転車や車、電車など、その他多くの物に言えますが、軽量になればなるほど効率的に力が伝わります。ましてや自転車やスケートボードなど、人間自身が動力になる物は、よりその効果を実感できます。
- 少ない力で取り回しが出来るので、細かい動きが楽になる。
- 重量が軽いので、テールの叩き心地も軽くなる。(クイックな動きが楽に)
- 重量が軽いので、フリップ技が軽く回転する。
私が実感した大きな変化を簡単に書けば、こんな感じです。
よく「軽いと強度が落ちるのでは」というご質問も頂くのですが、問題無いです。
海外のプロは軽量なトラックでとてつない高さから飛び降りています。車に轢かれたりしないかぎり、大丈夫です。
ざっと書きましたが、
もし幅が広いデッキに変えようと思っているのなら、トラックは軽くした方がいいです。「安定感」と「取り回しやすさ」を両立するには、トラックが重要な鍵を握っているというわけです。
セッティングは個々のスケーターの「こだわり」です。
悩んだらまずQ&Aを見て下さい。
セッティングのことで不安があれば、何でも聞いて下さい。
shintaroll